ローズマリー・ブラウンと「グリューベライ」という曲については、記事『死後も活動する音楽家たち』(http://tiem.seesaa.net/article/447571083.html)で述べています。亡きリストがローズマリー・ブラウンに書かせた曲ということで、実験音楽的な要素が強いです。
「グリューベライ」の演奏曲は、ここにあります(https://www.youtube.com/watch?v=_sLqPFw1rU4)。楽譜は、『詩的で超常的な調べ』(国書刊行会)の最終ページに掲載されていたものを、拡大コピーして使いました(写真)。
個々のフレーズ自体は、難しいわけではないですが、覚えにくいし、しょっちゅう転調するし、何と言っても、右と左で拍子の違う、「ポリリズム」という構成なので、演奏は結構大変でした。
ポリリズムは、右4分の5、左2分の3が多いですが、右と左で逆転もし、右4分の6、左4分の5という感じになるところもあります。4分の5と2分の3の拍子の合わせ方を、数字で表せば、次のようになります。

前は関心もなかったリストですが、急に興味がわいて来て、『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』(新潮新書)なる本を読んでみたら、とても面白かった。